東京都の住宅街の一角にある「石神井アパートメント」。14棟からなる合計8住戸の修道住宅で、設計は妹島和世氏と西沢立衛氏のSANAAによるものです。

1階から3階までの棟は敷地に2列に並び、そのうちの前列の8棟が道路に面していますが、全面アルミサッシのガラス張りのためブラインドが常に下された状態です。

しかし、この集合住宅の特徴は、各住戸同士ののスラブの配置と高さをずらし、互いの屋外テラスや中庭を挟むことで、敷地全体に奥行きを出しガラス張りの透明な集合住宅の割に、高密度な部屋の関係性を築いているということです。

このように設計者の建築理念は、現実とはなかなか整合性が取れないものです。