基本情報
所在地 | 〒471-0049 愛知県豊田市田町3-20 |
アクセス | 「本新町」バス停より徒歩約15分 |
開館時間 | 9:00〜21:00 |
休館日 | 毎週月曜日(祝日を除く)、年末年始(12月28日〜翌年1月4日) |
HP | http://ph-toyota.jp/guide/aizuma/ |
豊田市生涯学習センター逢妻交流館
愛知県豊田市には28館もの交流館があり、各中学区ごとに1館ずつあります。その中の「逢妻交流館」は移転新築に伴い、2006年の豊田市主催の公募型プロポーザルにより、69の応募の中から最終的に妹島和世氏の設計案が選ばれました。
生涯学習センターには地域の拠点活動の場として、多目的ホールや会議室、調理室、工芸室、図書コーナー、子育てサロンなど、人と人が交流し多様な講演会やイベントに対応した複合型の施設です。
建物のエレベーションは大部分が透明なガラスとエキスパンドメタルが張られており、外からでも中の様子が伺えるようになっています。また建物の透明性を高めるために、不透明さを伴う縦導線やトイレ、その他機能などは、建物の主な構造体の役割を果たしている「多目的ホール」の耐震壁のそばに配置することで、できるだけ不透明な要素を重ね、その他の場所の透明さを損なわないような平面配置となっています。
それぞれ異なる役割を果たす3つの層
建物の形状と各諸室はカーブで構成されています。
まず1階のエントランスに入ると、すぐ右に事務室があり、左に子育てサロン、奥には図書コーナーがあります。
そしてまたその奥には回廊を持った多目的ホールがあり、街に対して開かれたスペースになっています。多目的室は2層分の吹抜けを有しており、視覚的に1階と2階をつなげています。
2階には大中小の異なる大きさの会議室が入っています。中でも一番大きい大会議室は2層吹き抜けで建物内部を明るくし、3階の外部の要素を2階に取り入れる役割をしています。また1階は多目的ホール中心だったのに対し、2階は多目的ホールの位置が端に寄せられ、会議室を中心に1階との関係性を保っています。多目的ホールの中からは2階の会議室の様子を伺うことができます。
また各会議室は様々な使われ方がなされ、音楽教室などにも利用されています。実際にピアノの音や歌声が透明性の高い建物全体に響き渡り、各階の様子を全体で感じ取ることができます。
3階は半屋外空間になっていて、調理室、工芸室、和室が入っており、利用者の要望に合わせた活動的な機能が点在しています。また外周はガラスではなくエキスパンドメタルがはりめぐらされています。屋根には孔があけられそこから雨や日が落ちてきます。これにより3階は完全な屋根下空間ではなく、屋外のテラスのような空間として外観との関わりを持たせています。