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みなさんおはようございます。watabatakeです。

今日は5日目ということで、博多から出雲市までの途中、丹下健三さんの「山口県立萩市美術館」や菊竹清則さんの「萩市民館」を訪れたいと思います。

まだ1日目から4日目までの記事をご覧になられていない方は、こちらからアクセスしてください。


体験学習施設ぐりんぐりん アイランドシティ中央公園

今日一発目の建築は、昨日閉館日で行けなかった、伊東豊雄さん設計の「ぐりんぐりん」です。

博多駅からはバスで20分ほどで行けます。

ぐりんぐりんは、福岡市の人工島、アイランドシティにあります。

中央公園に併設されており、3つのシェル構造が特徴の建築です。

3つのシェルは、北ブロック、中央ブロック、南ブロックと分かれており、中央ブロックには1年を通して亜熱帯植物などのランや色とりどりの草花、オオゴマダラ蝶の生態観察ができます。南ブロックでは、亜熱帯果樹や草花、大きな水槽には水草や熱帯魚が飼育されていて、水生生物の観察ができます。

まずは北ブロックからです。ここはグリーンギャラリーといって誰でも入れるフリースペースになっています。

大きなシェル空間の中央にひとつの孔が開いており、カーテンで自然光を調節しています。

続いては有料施設の中央ブロックと南ブロックです。

エントランスに入ると、このようにオオゴマダラ蝶のさなぎを観察できます。

ぐりんぐりんの模型も展示されています。

奥から順に、北、中央、南ブロック

中央ブロックから伸びるスロープでシェルの外側に行くことができます。

スロープを回遊すると中央ブロックと南ブロックの間に戻ってきます。

では南ブロックに参りたいと思います。

南ブロックにはこのような会議室もあります。

中央、南を通り抜けると、出口があります。

僕はこの作品で伊東さんが何をやりたかったのかがわかりませんでした。もちろん、この建築で実践した構造や工法自体は今後の伊東さんの作品への躍進につながりましたが、それにしても伊東さんらしくないと感じました。

伊東さんは人工島であるアイランドシティに地形を作りたいとおっしゃっていましたが、あまりその地形をいかせていないといいますか、そもそも今回は地形であるべきだったのか疑問です。

例えば、地形の割には建物が東西を分断してしまっていたり、途中の導線で、地面を浮いたスロープがあったりなど、せっかくのシェルを生かしきれていないと思いました。

もっと外部から地形の上に登れたり、地形が導線を生み出したりなど、地形に誘発されるような建築でも良かったと思います。何か事情があれば申し訳ないのですが・・・。

また植物園ということもあって、シェルの表裏では、外部空間との反転みたいなものもあまり見られず、やっていることとしては、ビルの屋外庭園と変わらないなと思いました。

しかしこの作品が、伊東氏の今後の躍進へと導いたことは間違いありません。

福岡市から山口県萩市へ

続いては福岡を出て、中国地方へと戻りたいと思います。

ぐりんぐりんの後は、山口県萩市にある、丹下健三氏設計の「山口県立萩美術館・浦上記念館」に行きたいと思います。

まずはバスでJR鹿児島本線、千早駅に向かいたいと思います。

千早駅に到着です。それにしてもこの駅名標いいですね。

これは小田急線とと京王線の「多摩センター駅」の駅名標です。これだと小田急と京王が優劣のあるような、まるで喧嘩しているような感じです。

でも千早駅の方は、2つの会社線の境界が滑らかな曲線で入り混じっています。まるで妹島さんの建築を思わせます笑。

いったん小倉駅で乗り換えます。今日から博多駅を起点に東京方面へと戻りながら、いろんな建築に立ち寄ります。

山陽本線の途中、厚挟駅で山陰方面の長門市行きのディーゼルカーに乗り換えです。

終着長門市駅に到着です。ここからは山陰本線の萩方面に乗り換えです。

山陰本線からの日本海の景色は最高です。

途中の玉江駅で下車します。

こんな感じのいい駅です。

山口県立萩美術館・浦上記念館

玉江駅からは歩いて20分ほどで「山口県立萩美術館」に到着します。

日差しが強すぎて逆光です。

正面のエントランスから入ります。

企画展示室は2階です。

展示室を出ると、先ほどの吹き抜けに出ます。

手前にスロープがあります。常設展示室このスロープを下った先にあります。

現在地はここです。

通路を抜けると川が見えます。

川を挟んで建物は本館と陶芸館の2つに別れています。これから陶芸館にいきます。


展示室7の前にあるホワイエです。

展示室を出ると先ほどのホワイエを上から見下ろせます。

順路は特になく、先に2階からまわっても大丈夫です。

2階からはやはり先ほどの川が見えます。

先ほど通ってきた橋を渡って戻ります。

一直線の川を挟んで左が陶芸館、右が本館になっています。

私は、下の写真のように、軸からそれたかのように取り込まれた、この川の流れが重要なんじゃないかと思いました。

建物は軸できれいに分けられるのではなく、このように建物の形状合わせて軸が取り込まれたりもしています。

軸で建物は分かれているんだけれども、きっちりときれいに分けられているわけでもなく、一部曖昧な軸になっています。まだ完全には推理仕切れていませんが、わかり次第報告したいと思います笑

萩市民館

続いては菊竹清則氏設計の「萩市民館」へと向かいます。

美術館からは歩いてすぐのところにあります。

実は萩美術館のエントランスは振り返ってみると「萩市民館」の方を向いています。

振り返るとこんな感じです。

建物は下層がRC造、上層部がS造になっています。

エントランス入ると、2層分のRCとその上に鉄骨屋根が乗っているのがわかります。

壁は折板構造で上の鉄骨屋根を支えています。実質、床から立ち上がる壁と屋根は分離していることがわかります。

またカーテンウォール部分は屋根材を折り曲げることで強度を保っています。

屋外から屋根裏を確認することができます。

このように鉄骨と折り曲げでガチガチに固定されています。

続いてホールです。

ステージから見た全体です。

もう少し見上げてみます。

続いては観客席側からです。

ホールの屋根はエントランスとは異なり、大空間を可能にするために、ドームになっています。

続いて建物の横についている多目的室です。

和室です。

こちらはキッチンになっています。

会議室です。

こちらはコンビニです。トラスがかけられているのがわかります。

このように萩市民館の屋根は、後から上にボンっと載せたかのように地面からの立ち上げと分離していることがわかります。

この建物の本体はあくまで2層分RCの壁と床であり、その上にそれ自体で成り立っている屋根を被せたかのようなイメージです。

菊竹さんはこのように、上下で分裂した建築を数々生み出しています。

出雲市の宿へ

列車の時刻がやってきました。

最寄りの東萩駅までバスで行き、そこから引き続き山陰本線で出雲市駅を目指します。

車窓からは日本海に日が沈んでいく景色が広がっています。普段は太平洋側に住んでいるので、日が地平線へ消えていく光景は新鮮です。

益田駅で引き続き出雲市方面の列車に乗り継ぎます。

21時50分、終着出雲市駅に到着です。

今日とまる宿はこんな感じで和室の落ち着いた感じです。

Go Toキャンペーンの一環で、出雲市の応援クーポン3000円分をいただきました。キャンペーンの対象となっているホテルは公式ホームページに記載されているので、ぜひ調べてみてください。

近くに夜1時まで営業していたそば屋さんがありました。

しじみラーメンを食べました。美味しかったです。

今日はこれで終わります。明日は出雲大社から巡りたいと思います。

それではみさなんおやすみなさい。

6日目へつづく。

http://jpn-architecture.com/uncategorized/chugokutrip-day6

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