宮城県の有名建築めぐり/おすすめ建築一覧【3選】!!

せんだいメディアテーク

左上:3,4階図書館 右上:6階内観 左下:チューブ内階段 下中央:チューブ 右下:5階ギャラリー

基本情報

所在地〒980-0821 仙台市青葉区春日町2-1
アクセス・地下鉄南北線「勾当台公園駅公園2出口」より徒歩6分
・地下鉄東西線「大町西公園駅東1出口」または「西1出口」より徒歩13分
・地下鉄東西線「青葉通一番町駅北1出口」より徒歩15分
・仙台市営バス「仙台駅前-60番」(仙台TRビル前、地下鉄仙台駅「中央2」出口前)のりばから「定禅寺通市役所前経由交通局大学病院」行き(系統番号がJまたはXで始まるバス)に乗車し、「メディアテーク前下車」
開館時間せんだいメディアテーク:9:00〜22:00
仙台市民図書館・映像音響ライブラリー:9:30〜20:00(土日・祝日は18時まで)
休館日1月から11月までの第4木曜日、12月29日〜1月3日
HPhttps://www.smt.jp/

設計者

伊東豊雄建築設計事務所

建築概要

「せんだいメディアテーク」は1995年に開かれたコンペにより伊東豊雄建築設計事務所の案が1等となり、2001年に竣工しました。建物は地下2階・地上7階建てで、各階50m四方の水平スラブ(鉄骨フラットスラブ)で構成される中、建物を垂直に13の「チューブ」と呼ばれる鉄骨独立シャフトが支え、四方をダブルスキンのガラスが囲んでいます。

ギザギザしたようなチューブは、流れる水に棒を置いた時に発生する渦から着想を得ています。流れる水に棒を立てると、その周り水の渦が発生します。さらに棒を何本か配置するとあちこちで水が渦を巻き始めます。この水流を人の流れに見立て、従来の均質なグリッド空間にはなかった、不規則なパターンの空間を生み出しています。

さらにチューブは屋上からの採光や換気設備、エレベーターや階段のコア、電気屋水道、空調設備の縦配管を内包しているため、別にエレベーターコアや設備系統の機能を配置する必要がなくなり、チューブ以外の空間は自由な間仕切りや使われ方が可能な空間となっています。

本建築では必要最低限の柱、壁、床、天井、階段、エレベータシャフトで構成されており、ル・コルビュジエが提唱した「ドミノシステム」やミース・ファン・デル・ローエが提唱した「ユニバーサルスペース」の均質な空間で埋め尽くされてしまった現代都市に対するアンチテーゼな建築です。

House O (OGATAYAMA)

左上:南側の入口の飛び石階段, 土にコンクリートを流して形成された 右上:中庭とレストラン 左下:反北側の開口より中庭を望む, 段状のコンクリートが地層のような表情を生み出す 右下:右下:レストラン内観

基本情報

所在地〒911-3225 宮城県仙台市泉区福岡字下鎖13-2 
アクセス・駐車場有
・地下鉄南北線「泉中央駅バスターミナル2番乗り場」より市営バス「根白石経由 泉ケ岳自然ふれあい館」行、又は「旗枠 杉の崎公会堂」行バスに乗車し、フリー乗降エリア下車(運転手に「七北田ダム入口バス停の先にある、カフェ モンタナで下車する」旨をお伝えください)徒歩15分
見学方法要事前予約
※レストラン兼個人住宅ですので、事前予約なしでのご訪問はご遠慮ください
予約ホームページ
HPhttps://www.ogata-japan.com/

設計者

尾形欣一デザインオフィス・アトリエ海・takayuki.bamba+associate

建築概要

「HOUSE O」は尾形欣一デザインオフィス主宰の尾形欣一氏の自邸兼アトリエとして、尾形欣一デザインオフィス、アトリエ海、takayuki.bamba+associateの設計により2019年3月に竣工しました。尾形氏自らがデザイン・構想し、佐藤淳構造設計事務所により構造計画がなされました。

建物は、平面横18m、縦34m、高さ4mの鉄筋コンクリート(RC)のシェル構造となっており、頂点に1ヶ所の孔と、周囲に5ヶ所の開口、天井に10ヶ所の天窓が開けられています。シェルの中央で、東西の両端にそれぞれ住宅とアトリエが設けられています。床は道から850mm掘り下げられ、穴を掘ってコンクリートを流し込んだ石のような飛び石の階段でアクセス可能となっています。

コンクリートは近くの土砂を利用した盛り土の型枠により打設され、費用を抑えるために通常のRC打設時に使うウレタン塗装のパネコートの代わりに、盛り土表面にはゴミとなるビニールが使用されました。

今でもビニールのシワによる多様な表情やビニールのインク移りがコンクリート表面にそのまま現れています。さらにビニール剥離時にRCシワの奥に挟まったビニールを、バーナーで炙った後、高圧洗浄機により除去され、コンクリート表面にビニールが挟まっていたり、バーナーによる焦げが残っています。そんな自邸だからこそできる荒々しさが、本当の岩と見間違えるように、周囲の自然環境に溶け込んでいます。

また外壁は樹脂モルタルの防水仕上げになっており、雨筋による黒い汚れもがむしろ時間の経過とともに味を出しています。

全面ガラス張りの居室や天窓、周辺環境と一体な表情を生み出したシェルが、本来の自然に人間が帰っていくように、大自然の中に包み込まれた懐かしい感覚を思い起こさせていくれます。

マルホンまきあーとテラス

:フライタワーに隣接する天井高26mのロビー1-5, 左には高さ10mの大ホール舞台と一体となる扉 上段左:大ホールホワイエ 上段真中:ロビー1-4, 奥にロビー1-5 上段右:ロビー1-3, 奥にロビー1-4 下段左:ロビー2-3よりロビー1-4と1-3を見渡す 下段真中:ロビー2-1よりロビー1-1を望む 下段右:ロビー1-1,奥にはロビー1-2が続く

基本情報

所在地〒986-0032 宮城県石巻市開成1-8
アクセス・JR「石巻駅」より徒歩50分
・「総合運動公園バス停」より徒歩2分
バス時刻表平日土休日
開館時間9:00〜22:00
休館日月曜日(祝日の場合翌日休館)
HPhttps://makiart.jp/

設計者

藤本壮介建築設計事務所

建築概要

「マルホンまきあーとテラス」は 藤本壮介建築建築設計事務所の設計により2021年1月に竣工しました。東日本大震災により被災した「石巻文化センター」と「石巻市民会館」を統合する石巻市複合文化施設として、津波が到達しないエリアに敷地が選定されました。

建物は1,254人収容の大ホール、300人収容の小ホールを中心に、常設展示室、企画展示室、スタジオ、工房などからなる地上4階建ての鉄筋コンクリート造・鉄骨造となっています。

建物の特徴は、各諸室ごとに天井高さが異なる家形の空間がテラスハウスのように連続して並んでおり、内部は長さ一直線の170mのロビーで結ばれています。またロビー内部は建築の外形がそのまま内壁として現れているため、各所室の天井高さがそのままロビーの天井高さとして対応しており、さまざまな空間のスケールが一直線状に混在しています。