基本情報

所在地〒720-0401 広島県福山市沼隈町上山南91
アクセス・JR[福山」駅から〈神勝寺 禅と庭のミュージアム シャトルバス〉乗車、「神勝寺」バス停下車(平日のみ)
・JR「福山6番乗り場」から〈鞆鉄バス「みろくの里直」直行便〉乗車、「神勝寺」バス停下車(土日祝)
・JR「福山駅6番乗り場」から〈鞆鉄バス「千年橋」「阿伏兎」「常石」「内海農協」行〉乗車、「天神山」バス停下車より徒歩15分
拝観時間9:00〜17:00(最終受付16:30)
拝観料大人1,200円、高校生・大学生900円、中学生500円(小学生以下無料)
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あっと驚く藤森建築!

「神勝寺」の門は実際の江戸時代に京都にあったものを移してた

広島県福山市にある「神勝寺」の寺務所として藤森照信氏が設計した「松堂」。高さ9.95mのとんがり屋根の仕上げには「手曲げ銅板」が使われており、その不揃いさや銅の錆びが見事に周辺の自然環境に馴染んでいます。

銅は工業製品です。工業製品は錆びたり傷ついたり汚れると人間は嫌になりますが、人間の手によって不揃いな仕上げにすることで、むしろ雨風による経年劣化が周辺の景色に溶け込み、美しい景観を生み出します。

このように近代建築の劣化という問題を逆手に取った藤森さんの新しい仕上げ材の使い方です。

表面積を大きく見せる七角形のとんがり屋根

また回廊の列柱や大屋根を支える大柱は、近く山から伐り出してきた「アカマツ」が使われており、実際に屋根のてっぺんにもアカマツが植え込まれています。

回廊の列柱には近くから伐り出したアカマツを曲面カンナ掛けし、手間げ銅板でカバーされている

外壁の仕上げにも土が塗られています。藤森建築によく用いられ、たとえ汚れたとしても自然素材なので問題ありません。

外壁はモルタルの上に土塗り仕上げ
受付の大柱はアカマツを使用