天井高さ12mの個室トイレ、「大井町駅前公衆便所」をご紹介します。 東京都大田区

基本情報

所在地〒140-0014 東京都品川区大井1-2-5
アクセスJR「大井町駅東口」・りんかい線「大井町駅A2出口」より徒歩1分

天井が高い開放的なトイレ

「大井町駅前公衆便所」は駅前公衆トイレとして、あかるい建築計画により2020年8月に竣工しました。トイレはJR京浜東北線の線路と道路に挟まれた最小幅3m程の「大井町駅前公園」内に、大井町駅側(北側)から順に「F棟」〜「A棟」の計6棟が建ち並び、棟の高さはA棟からそれぞれ順に6.95m、9.5m、5.75m、3.875m、12m、8.25mあります。

手前から順にF〜A棟が建ち並ぶ

トイレは全て個室のワンルームになっており、男女の区別のないジェンダーレスなトイレとなっています。そのうちB棟はおむつ交換台、C棟はパウダールーム、F棟はバリアフリーに対応しており、多機能トイレの機能分散化を図っています。

またE棟は大便器と手洗器のみの個室トイレとして必要最低面積でありながらも、6棟の中で最も高い天井高12mを誇ります。各棟天井にはトップライトと換気チャンバーが設置され、限られた敷地で狭い平面でありながらも十分な自然光と空気の換気、視覚的な開放感により、公衆トイレというネガティブなイメージを払拭しています。

高さ9.5mのB棟 おむつ交換台が設置される

実際にドアを閉めると重厚感ある扉の音が室内に響き渡ります。

限られた敷地

6棟のトイレは京浜東北線と道路に挟まれた大井町公園内にあり、さらに公園は歩道としての通行人が行き交います。

歩道として通行人が忙しなく通る大井町駅前公園

トイレ施工時も目の前の線路、そして限られたスペースのために十分な足場を組むためのスペースはありませんでした。そこであらかじめ、厚さ4.5mmの鉄板でできたリブつきの箱と天井トップライト・換気チャンバーを鉄骨工場で組み立て、一夜に一棟ずつ組み立てが行われました。

D棟内観
高さ12mのE棟を見上げる あらかじめ製作したリブつきの鉄板の箱を積み上げて施工した

また通行人も多いいことも配慮して、F棟の多機能トイレ以外のトイレは歩道と反対側の線路方に扉が設けられています。