青森県美術館・建築めぐり/おすすめ有名建築一覧【14選】エリア別に紹介!!

青森県に行ったらぜひ訪れるべき美術館、近代建築をご紹介いたします。

青森県の建築めぐりはレンタカーなどの車がおすすめです。おおよそ3〜4日で全ての建築に訪れることができます。

青森市エリア

青森公立大学国際芸術センター青森

基本情報

所在地〒030-0134 青森県青森市合子沢152-6
アクセスJR「青森駅」よりJRバスまたは青森市営バス「モヤヒルズ青森公立大学行」に乗車(40分)、「青森公立大学」下車
開館時間9:00〜19:00(展覧会10:00〜18:00)
閉館日12月29日〜1月3日
入館料無料
ホームページhttp://www.acac-aomori.jp

設計者

安藤忠雄

建築概要

「国際芸術センター青森」は国内外の優秀なアーティスト達を招き、アーティストに創作活動の場から宿泊施設、アートの展示発表施設、自身によるセミナーやワークショップの機会を提供し、芸術活動を支援する場です。

設計は安藤忠雄さんによるもので、アーティストの寝泊りのための「宿泊棟」、創作活動のための「作業棟」、自身の作品を展示・発表し市民や学生との交流の場としての「中央棟」からなります。

中央棟は安藤さんの幾何学的な円が用いられ、湾曲した展示スペースの高い壁とガラス窓は、雪国の厳しい自然とつながりを取りつつも、どこか創造活動のための奥深さを感じます。

実際に訪れると、青森の雪が降り積もる奥深い山々のなかで、日々自然との対話を通じて生まれたアーティスト達のクリエイティビティな芸術活動を垣間見ることができます。

そしてそれはアーティストだけではなく、鑑賞者をも巻き込んだ、大自然の中のどこか果敢なさを感じつつも自然とつながろうとする創造意欲をかき立てられます。

作品、自然、建築がセットになってひとびとの心の中に強く残り続け、本来人間が併せもっている自然への愛を再確認する場でもあります。

青森県立美術館

基本情報

所在地〒038-0021 青森県青森市安田近野185
アクセス・「JR青森駅前6番バス停」より青森市営バス「三内丸山遺跡行」バス(20分)に乗車し、「県立美術館前」下車
・「新青森駅東口バス停」よりルートバスねぶたん号(10分)に乗車し、「県立美術館前」下車
・「三内丸山遺跡センター」より徒歩6分
開館時間9:00〜17:00
閉館日毎月第2・第4月曜日、12月28日〜1月1日
※展示替などにより、臨時休館がございますので詳しくはhttp://www.aomori-museum.jp/ja/schedule/calendar/をご覧ください。
入館料一般:510円、大学生・高校生:300円、中学生・小学生:100円
ホームページhttp://www.aomori-museum.jp/ja/

設計者

青木淳

建築概要

「青森県立美術館」は縄文時代の集落跡である「三内丸山遺跡」の隣にあり、設計者の青木淳さんは、新しく建てる美術館と三内丸山遺跡をどのように関連付けるかが設計時の肝となりました。

そこで遺跡の発掘現場の「トレンチ」をそのまま美術館の敷地まで延長させることを発案しました。

そのトレンチの凸凹の上に、人工の凸凹なホワイトキューブ(展示室)をかぶせることで、土と展示室の間に隙間が生まれ、隙間も展示室として利用されています。

隙間はただの偶発的な空間ではなく、展示室として利用するので、展示室のためのトレンチもランダムに掘り起こすことなく、幾何学的な決定ルールでしっかりと設計されています。

そうして訪問者は、遺跡から延長された土の空間と、人工的なホワイトキューブの間を行き来することになり、世界でここでしか体験できない、新しい美術館になっています。

画像:図1建築断面スケッチ
「青森県立美術館」HPより

三内丸山遺跡センター

基本情報

所在地〒038-0031 青森県青森市三内丸山350
アクセス・「JR青森駅前6番バス停」より市営バス三内丸山遺跡行に乗車
・「JR青森駅前7番バス停」よりねぶたん号バスに乗車し「三内丸山遺跡前バス停」下車
・「青森県立美術館」より徒歩6分
開館時間9:00〜17:00
※GW、6月1日〜9月30日は9:00〜18:00
閉館日毎月第4月曜日(祝日の場合翌日閉館)
入館料一般:410円、高校生・大学生:200円、中学生以下:無料
ホームページhttps://sannaimaruyama.pref.aomori.jp/

設計者

梓設計

建築概要

「三内丸山遺跡センター」は、三内丸山遺跡の発掘調査、縄文時代の人々の暮らしを展示・紹介する施設として2002年に建てられました。

チケットを購入した後、遺跡に行くにはヴォールト状のトンネルを通り抜けます。まるで時空を超え、タイムスリップしたような体験です。

建物全体は地形の中に埋れ、三内丸山遺跡の景観を保っています。

青森市文化観光交流施設(ねぶたの家-ワ・ラッセ)

基本情報

所在地〒030-0803 青森県青森市安方1丁目1-1
アクセスJR「青森駅」より徒歩1分
開館時間ねぶたミュージアム・ねぶたほーる:9:00〜19:00(5月〜8月)、9:00〜18:00(9月〜4月)
ショップアイモリー:9:00〜19:30(5月〜8月)、9:000〜18:30(9月〜4月)
休館日8月9日、10日、12月31日、1月1日
入館料大人:620円、高校生:460円、小・中学生:260円(ねぶたミュージアム・ねぶたほーる)
ホームページhttp://www.nebuta.jp/warasse/

設計者

molo design

建築概要

青森県で毎月8月に開催される「ねぶた祭」に、実際に出陣したねぶたを展示・紹介する施設です。

「ねぶたホール」は2階分の大空間となっており、巨大なねぶたの展示が行われています。

建物はカーテンがなびいたような赤い鉄板で覆われています。柔らかい布をまとった建物のが、周囲の橋や海といった青森市街の景観と自然に溶け込んでいます。

十和田市

十和田市現代美術館

基本情報

所在地〒034-0082 青森県十和田市西2-10-9
アクセス・「八戸駅東口⑤バス停」より十和田観光電鉄バスに乗車し(60分)、「官庁街通バス停」下車徒歩5分
・「八戸駅西口」よりJRバスあいらせ号に乗車し(40分)、「十和田市現代美術館」下車
・「七戸十和田駅南口」より十和田観光電鉄バスに乗車し(35分)、「十和田市現代美術館前」下車
開館時間9:00〜17:00(最終入館16:30)
閉館日毎週月曜日(祝日の場合翌日閉館)、年末年始、展示替期間
入館料大人:1,200円、高校生以下:無料
ホームページhttps://towadaartcenter.com

設計者

西沢立衛

建築概要

官庁通りに面した「十和田市現代美術館」は通りを歩くひとでも、外から芸術鑑賞できるオープンな美術館となっています。

これはひとつの展示室をそのままひとつの建物として点在させ、それら箱同士を透明な廊下で結ぶことで、箱によってできた屋外スペースも屋外展示場やイベントスペースとして利用することができ、思わぬ角度で作品を垣間見ることができます。

街を歩くひと、廊下を歩くひと、展示室にいるひとなど、街と一体となった美術館は、美術館の内外を同時に体験することとなり、まさに「街の中にたまたま置いてあるアート」を鑑賞しているかのようです。

美術館に行くという目的を持たないまま、生活の一部としてアート鑑賞をするという、今までの美術館の常識を覆した美術館です。

十和田市民図書館

基本情報

所在地〒034-0081 青森県十和田市西13-2-18
アクセス「十和田現代美術館」より徒歩6分
開館時間9:00〜20:00
閉館日毎月第4木曜日、年末年始、蔵書点検期間
ホームページhttp://www.towada-lib.jp/sp/news.html

設計者

安藤忠雄

建築概要

十和田市現代美術館と同じ「官庁通り」に面する「十和田市民図書館」は安藤忠雄さんによる設計です。

目の前には、「旧陸軍軍馬補充部三本木支部」の跡地に植えられ桜の広場があり、平屋に三角形のトップライトが点在する外観が特徴です。

その「サンルーム」と名付けられた巨大な三角形の空間は、エントランスに入るといきなり出現し、寒い青森のための風除室に暖かい自然光がふんだんに降り注ぎます。

全部で5つあるサンルームは安藤さんのコンクリート打ちっぱなしの空間で、他の空間とは異彩を放っています。

緊張感のあるこの空間は気分をリセットしながら本を読むことができます。

市民交流プラザ「トワーレ」

基本情報

所在地〒034-0011 青森県十和田市稲生町18-33
アクセス「十和田市現代美術館」より徒歩8分
開館時間9:00〜21:00
閉館日12月29日〜1月3日
ホームページhttp://www.city.towada.lg.jp/docs/2015111800027/

設計者

隈研吾

建築概要

中央公民館、老人福祉センター、ふれあい会館、総合福祉センターなど、それまであった4つの既存施設を統合した施設です。

奥州街道に面した連続する妻屋根が低層に抑えられ、周囲の商店街や住宅地に溶け込んでいます。

プレイルームには木材を使ってできた起伏のある遊び場があり、隈さんらしいの木の温もりを感じる建物になっています。

弘前市

木村産業研究所

基本情報

所在地〒036-8216 青森県弘前市在府町61
アクセス・「弘前駅前バス停」より土手町循環バスに乗車し、「大学病院前」下車徒歩8分
・「弘前駅前バス停」よりためのぶ号バスに乗車し、「市役所前バス停」下車徒歩8分(12月〜3月は運休)
・「弘前市役所」より徒歩8分
開館時間10:00〜16:00
閉館日土曜・日曜・祝日
見学方法見学は「弘前こぎん研究所(木村産業研究所)」へ要事前予約
ホームページ弘前観光コンベンション協会https://hirosaki-kanko.or.jp/mediafile/pdf/CNT00409291541255543_4_pdf.pdf

設計者

前川國男

建築概要

弘前市には前川國男建築が数多く点在します。

前川さんの出身地は新潟とされていますが、前川さんの母の祖先が弘前藩の重巨で、さらに妹は御所川原の富豪「布嘉」に嫁がれていたため、津軽と深い縁があるためです。

前川さんの伯父である佐藤尚武氏が国際連盟帝国事務長としてパリに駐在していたこともあり、前川さんは帝国大学卒業後、フランスへ留学することとなります。また前川さんの祖父母の同郷である、木村隆三氏も大使館付武官としてパリに在中しており、おふたりはとても親交が深かったそうです。

木村隆三氏は祖父の遺言で地元産業振興のために「木村産業研究所」の事業を委託され、前川さんに故郷である弘前で研究所の設計を依頼しました。

後の1932年、弘前の「木村産業研究所」が前川さんの処女作となるのでした。

建物は鉄筋コンクリート造2階建てで、白亜の仕上げにピロティ、壁から独立した柱、横長の窓、吹き抜けなど、ル・コルビュジエのモダニズム建築の理念が、コルビュジエのもとで修行した前川さんによって、日本で初めて実現しました。

弘前市役所前川本館

基本情報

所在地〒036-8551 青森県弘前市上白銀町1-1
アクセス・「弘前駅前バス停」より土手町循環バスに乗車し、「市役所前バス停」下車徒歩9分
・「弘前駅前バス停」よりためのぶ号バスに乗車し、「市役所前バス停」下車徒歩9分(12月〜3月は運休)
・「弘前市民会館」より徒歩5分
開庁時間20:30〜17:00
閉庁日土曜日、日曜日、祝日、12月29日〜1月3日
ホームページhttp://www.city.hirosaki.aomori.jp/gaiyou/shisetsu/siyakusho.html

設計者

前川國男

建築概要

木村隆三氏の兄の木村新吾氏が、青森県立弘前中央高等学校のPTA会長を務めていたことから、講堂の設計を前川さんに依頼し、以降、弘前市にゆかりのある建築家として弘前で建物を設計することとなります。

「前川本館」は1958年に竣工しました。大きくせりだした2階と4階の大庇は後の東京文化会館などに用いられるようになります。

弘前市民会館

基本情報

所在地〒036-8356 青森県弘前市下白銀町1-6 弘前公園内
アクセス・「弘前駅前バス停」より土手町循環バスに乗車し、「市役所前バス停」下車徒歩5分
・「弘前駅前バス停」よりためのぶ号バスに乗車し、「市役所前バス停」下車徒歩5分(12月〜3月は運休)
・「弘前市役所」より徒歩5分
開館時間9:00〜18:00
休館日毎月第3月曜日(祝日の場合翌日閉館)
見学方法大ホールの見学は要事前予約
ホームページhttp://www.city.hirosaki.aomori.jp/shiminkaikan/

設計者

前川國男

建築概要

「弘前市民会館」は1300人収容のホールと管理棟かならる前川國男さんによるもので、1964年に竣工されました。

建物のコンクリートは、節や木皮が目立つ木板の型枠で打設され、木の継ぎ目がそのまま残っています。

管理棟の中2階にある食堂(喫茶室baton http://www.city.hirosaki.aomori.jp/shiminkaikan/baton.html)では前川さんのランダムに取り付けられたエントランスホールの照明、小宇宙を眺めながらお食事することができます。

食堂とホール棟のホワイエを結ぶ渡り廊下したの、玄関アプローチの天井高さは屋外空間とは思えないほど低く半屋外空間をなし、来場者を屋内へと引き込まれます。

また大ホールは前川さん設計の「神奈川県立音楽堂」と引きを取らないくらい音響に定評があり、全国的にも響きの良いホールとして知られています。

実際に、凸凹した木製の壁で覆われ、木製だと残響時間が通常のホールと比べ短く、演奏者の本当の腕が試される場所であります。

弘前市立博物館

基本情報

所在地〒036-8356 青森県弘前市下白銀町1-6 弘前公園内
アクセス・「弘前駅前バス停」より土手町循環バスに乗車し、「市役所前バス停」下車徒歩9分
・「弘前駅前バス停」よりためのぶ号バスに乗車し、「市役所前バス停」下車徒歩9分(12月〜3月は運休)
・「弘前市民館」より徒歩2分
開館時間9:30〜16:30
閉館日毎月第3月曜日(祝日の場合翌日閉館)、年末年始、展示替期間
入館料一般:300円、高校生・大学生:150円、小中学生:100円
ホームページhttp://www.city.hirosaki.aomori.jp/hakubutsukan/

設計者

前川國男

建築概要

「弘前市立博物館」は、前川さんが弘前で6件目となる建物で、1971年に竣工されました。(2件目は1954年竣工の「弘前中央高等学校講堂」、5件目は1971年竣工の「弘前市立病院」)

外壁は赤茶色のタイルの「打ち込みスタイル」工法で、タイルを型枠として先付し、鉄筋を組んだ後にコンクリートを流し込む前川後期建築によく見られる工法です。

エントランスを入った先の中央ロビーには、2層分の大きな開口がとられ、手前には松やハリギリ、左手には岩木山、右手には弘前城の櫓を眺めることができ、建築の内外が一体となった展示空間を実現しています。これらの景色は、後から設計する博物館が樹木を避けるように、展示室とロビーが互い違いに配置し、公園内の樹木を一本も伐採しなかったとされています。

展示室の内壁は、「コンクリート斫り仕上げ」となっており、コンクリートの表面をわざとハンマーで叩き削り、壁面に表情の変化をもたらしています。

弘前市緑の相談所

基本情報

所在地〒036-8356青森県弘前市下白銀町1-1 弘前公園内
アクセス・「弘前駅前バス停」より駒越経由藤代営業所行バスに乗車し、「市役所前公園入り口バス停」下車徒歩5分
・「弘前駅前バス停」より浜の町経由藤代営業所行バスまたは土手町循環バスに乗車し、「文化センター前バス停」下車徒歩5分
・「弘前市立博物館」より徒歩10分
開館時間9:00〜17:00
休館日4月1日〜11月23日:無休
11月24日〜3月31日:月曜日(祝日の場合翌日閉館)
見学自由
ホームページhttp://www.hirosakipark.or.jp/green/index.html

設計者

前川國男

建築概要

1980年に竣工し、低く抑えられ緩やかな勾配屋根の建築は弘前公園の景色と一体となった建築です。

L字の縁側からはソメイヨシノを眺めることができ、ソメイヨシノも一本も切らずに設計したそうです。

ここでは花や樹木に関する展示の場として、弘前公園の中央高校口近くにあります。

弘前レンガ倉庫美術館

基本情報

所在地〒036-8188 青森県弘前市吉野町2-1
アクセス・「弘前駅前バス停」より土手町循環バスに乗車し、「中土手町バス停」下車徒歩4分
・駐車場はございませんので近隣駐車場をご利用ください
開館時間9:00〜17:00
閉館日火曜日(祝日の場合翌日閉館)、年末年始
入館料一般:1300円、大学生:1,000円、高校生以下:無料
ホームページhttps://www.hirosaki-moca.jp/

設計者

田根剛

建築概要

明治時代、吉野町緑地帯はかつてりんご農園が広がっており、煉瓦倉庫は日本酒の酒造所として建設されました。

しかし戦時中の米不足から、当時のフランスの技術を用いたリンゴ酒を製造する「シールド工場」へと転用されました。戦後は米軍倉庫としても使われていました。

1965年以降は空き倉庫として取り残されましたが、2002年からは弘前市出身の奈良美智さんによる3度にわたる個展の開催により、100年前の空き倉庫を活用する機運が高まりました。

しかしイギリス積みによる煉瓦組積造の建物はひどく損傷し、建物にはいくつかのひび割れも確認されました。そこで当時の煉瓦の素材や技術について研究し、その修復方法も入念に検討されました。

また田根さんの設計理念である、「記憶の継承」のもと、田根さんご自身が新たな煉瓦の組み方や積み上げかたの方法も考案されました。美術館入り口の互い違いに積まれた煉瓦は、「弘前積みレンガ工法」と名付けられています。

内壁は改修時に漆喰を剥離させ、当時の煉瓦壁の姿に修復されました。

八戸市

八戸市新美術館(仮称)

八戸市より

設計者

西澤徹夫建築事務所・タカバンスタジオ設計共同体

建築概要

新美術館は2021年の夏頃開館予定で、1986年に会館した「八戸美術館」の老朽化に伴い、全面的な建て替えが行われています。

中央の「ジャイアントルーム」は展示室の可視化の機能に加え、そこではミニレクチャやイベントスペースとして利用され、新たな交流の場として提供されます。