島根&鳥取県名建築めぐり/山陰地方のおすす建築一覧【5選】県別に紹介!!

山陰地方を訪れた際、見ておきたい建築の一覧をまとめてみました!!

東京・大阪方面からは寝台特急「サンライズ出雲号」で乗り換えなしで行くことができます。

鳥取県

皆生温泉「東光園」

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左上:最上階宴会室 右上:空中庭園 左下:ホテルロビー 下真中:階段 右下:主柱と添え柱

基本情報

所在地鳥取県米子市皆生温泉3-17-7
アクセス「JR米子駅」より「21」、「22」、「23」、「24系統バス」に乗車し「皆生温泉観光センターバス停」(約20分)下車、徒歩5分
チェックイン時間/チェックアウト時間15:00から/10:00まで
ホームページhttp://www.toukouen.com/

設計者

菊竹清訓

建築概要

「東光園」は1964年に菊竹清訓さんによって設計されました。

建物は柱や梁などの構造体を屋内外に露出させ、さらに5、6階の客室を大きな梁から吊り下げる「吊り構造」となっています。

結果、大きな梁を支えるための柱には3本の「添え柱」が伴い、3本の添え柱に支えられた一本の主柱がホテルのエントランスの空間を特徴づけています。

また宙に浮いた5、6階の客室と、1から3階の建物の間には隙間が設けられています。これは「空中庭園」と名付けられ、砂利が敷かれた屋外空間となっています。

3階までの建物を人工地盤とみたてそのうえに建物を浮かせるという、菊竹さんによくみられる手法です。

こうして構造柱を建物の外面に露出させ、吊り構造を採用したことにより、和風旅館である「東光園」の客室内に一切構造柱が現れずに済み、日本の伝統的な居室のプロポーションを守っています。

まさに和室をそのまま宙に浮かせた名建築です。

島根県

島根県立古代出雲歴史博物館

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左上:博物館ホワイエ 右上:出雲大社本殿復元模型 左下:本殿掘立柱 右下:博物館門

基本情報

所在地〒699-0701 島根県出雲市大社町杵築東99-4
アクセス・「出雲市駅①のりば」より一畑バス「出雲大社・日御碕」行に乗車し(約25分)、「正門前バス停」下車、徒歩2分
・「出雲市駅①のりば」より一畑バス「中央病院経由出雲大社」行に乗車し(約35分)、「古代出雲歴史博物館前バス停」下車
・「電鉄出雲市駅」より一畑電車「松江しんじ湖温泉行」に乗車し(約10分)、「川跡駅」にて「出雲大社前行」に乗り換えし(約10分)、終点「出雲大社前駅」下車、徒歩7分
・「出雲大社」より徒歩1分
開館時間・3月〜10月:9:00〜18:00
・11月~2月:9:00〜17:00
閉館日毎月第3火曜日(祝日の場合翌日閉館)
入館料一般:620円、大学生:410円、小中高生:200円
ホームページhttps://www.izm.ed.jp/

設計者

槇文彦

建築概要

「島根県立古代出雲歴史博物館」は「出雲大社」の東隣に建ち、2006年に槇文彦さんによって設計されました。

展示室は主に3部からなり、「総合展示室」では島根県の古代から現在までの歴史や文化の変遷、「テーマ展示室」では風土記や青銅器の紹介を通じて出雲の国にまつわる歴史や文化、「神話回廊」では『出雲国風土記』に関する神話を紹介しています。

それら3つの展示室を結ぶホールには、かつての1248年(宝治2年)に造営された出雲大社本殿の実際の掘立柱が展示されています。

心御柱を含むすべての柱は、1本が直径1.35mのスギ材を3本組みにしたもので、1999年から2002年にかけて行われた出雲大社境内発掘調査において、心御柱と「南東側柱」、「宇豆柱」の3箇所が発見されました。

現在では建築学者の間で、当時の本殿復元研究をめぐる論争が続いています。

大社文化プレイス

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左上:図書館入り口 右上:展示されている模型 左下:図書館 右下:ホワイエ

基本情報

所在地〒699-0711 島根県出雲市大社町杵築南1338-9
アクセス・「出雲市駅①のりば」より一畑バス「出雲大社・日御碕」行に乗車し、「吉兆館前バス停」下車徒歩3分
・一畑電鉄大社線「出雲大社前駅」より徒歩5分
・「出雲大社」より徒歩10分
開館時間うらら館:9:00〜22:00
大社図書館:10:00〜19:00
閉館日うらら館:月曜日(祝日の場合翌日閉館)、12月29日〜1月3日
大社図書館:月曜日(祝日の場合翌日閉館)、月末日(休館日の場合直前の平日閉館、祝日の場合直前の平日閉館)、12月29日〜1月3日
ホームページうらら館https://www.izumo-zaidan.jp/urarakan/
大社図書館https://izumolib.icv.ne.jp/library/lib-taisha/

設計者

伊東豊雄

建築概要

「大社文化プレイス」は菊竹清訓さんの弟子である伊東豊雄さんにより1999年に竣工されました。

建物の西側は大きな曲面で構成され、東側の図書館は地面からの盛り土がそのままは屋根へと連続的に続き、ひとつのランドスケープをつくり出しています。

また建物のメインエントランスは、出来上がった地形をそのまま一刀両断されたかのよううに切断されています。

すると高さ11mほどある屋根の内部がそのまま建物のファサードとして立ち上がることとなり、周辺の街と連続的な関係を築いています。

図書館の内部には「せんだいメディアテーク」のような2本のチューブが貫いており、チューブの周辺には閲覧席が設けられるなどして、1990年代後半の伊東さんの建築手法を見ることができます。

まさに建物の内外が表裏のない、伊東建築の原点とも言うべき建築です。

島根県立図書館

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左上:図書館エントランス吹き抜け 左下:45°に配置された構造体とジグザグの閲覧席 右:平面図

基本情報

所在地〒690-0873 島根県松江市内中原町52
アクセス・「松江駅」より松江市営バスまたは一畑バスに乗車し、「国宝松江城県庁前バス停」下車、徒歩5分または「県庁南入口バス停」下車徒歩5分
開館時間・3月~10月の平日:9:00〜19:00
・11月~2月の平日:9:00〜18:00
・土曜、日曜、祝日:9:000〜17:00
閉館時間月曜日(祝日の場合翌日開館)、毎月第一木曜日(祝日の場合翌日閉館)、12月28日〜1月4日、特別整理期間
ホームページhttp://www.library.pref.shimane.lg.jp/

設計者

菊竹清訓

建築概要

島根県立図書館は1968年に菊竹清訓さんによって設計されました。

建物のエントランスは、ジグザクに配置された、閲覧室に架けられた複雑な大屋根が訪問者を出迎えます。

これは菊竹さんらの「メタポリズム」の考えのもと、将来的な増築に対応すべく考案されたもので、菊竹さんによると、いくつかのL字型のモデュールを連続的に並べることにより、敷地の形状に合わせやすい増築方法を編み出しました。

またエントランスの吹き抜けからはL字の閲覧室や事務室、集会所などすべての諸室にアクセすることができ、このロビーを中心に構成された空間のことを「ロビーシステム」と名付けています。

ジグザグに配置された閲覧室の席からは「城山」を眺めることができ、構造体である壁柱が建物の面に対して45°に刺さるように設計されており、シーンを切り取るかのように眺望を眺めることができます。

島根県立美術館

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基本情報

所在地〒690-0049 島根県松江市袖師町1-5
アクセス・「JR松江駅」より徒歩15分
・「松江駅」より松江市営バス「南循環線内回り」に乗車し(6分)、「県立美術館前バス停」下車
開館時間・10月〜2月:10:00〜18:30
・3月〜9月:10:00〜日没時刻30分後
閉館日火曜日、展示替期間、12月28日〜1月1日
入館料企画展:一般:1,000円、大学生600円、小中高生:300円
コレクション展:一般:300円、大学生200円、高校生以下:無料
企画展・コレクション展セット:一般:1,150円、大学生:700円、小中高生:300円
ホームページhttps://www.shimane-art-museum.jp/

設計者

菊竹清訓

建築概要

「島根県立美術館」は1998年に菊竹さんによって設計されました。

美術館の外壁は曲面の全面ガラス張りで、目の前の「宍道湖」の夕日に適した設計になっています。

また美術館の屋上から眺める宍道湖の夕日は「日本の夕日百選」にも選出されており、美術館の閉館時間が、全国的にも珍しい、日没30分後となっています。